長期インターンは就活に役立つの? – 種類、メリット、短期との違いを解説!

就活生の企業選び、そして実際の就職活動をも左右するインターン。
実際に現場で働けることから、企業とのミスマッチを防ぐ目的で参加するという学生も多いでしょう。

その中でも長期間の実務を体験できる長期インターンは、就活生でなくても学生であれば参加しておくべきメリットがたくさんあります。しかし、同時に長期インターンでは学生にとっての貴重な時間を使うこともあり、慎重に会社を選ぶことも必要です。

「長期インターンをするとどんなことが良いことがあるの?」
「興味はあるけど、どうやってインターン先を選んだら良いかわからない」

そんな学生の皆さんのために、今回は長期インターンについて詳しくご紹介していきます。納得のいくインターン、就活ができるよう、まずは長期インターンのメリットについて知っておきましょう。

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1.【企業規模別】長期インターンの種類


長期インターンを実施している企業は基本的にベンチャー企業ですが、実施する企業の規模や事業フェーズによって内容が異なります。ここでは「メガベンチャー企業」、「成長中ベンチャー企業」、「スタートアップ企業」という3つの会社グループに分けて説明します。

(1)メガベンチャー企業の長期インターン

メガベンチャーの定義は様々ですが、ここでは「創業後、短期間で従業員1,000人規模に成長し、株式上場を果たした会社」と定義します。例えば、サイバーエージェントやDeNAなどが当てはまります。

メガベンチャー企業の長期インターンでは、基本的に「業務体験型プログラム」が用意されています。

例えば新規事業のサービス案を提案して経営陣に対してプレゼンを行ったり、エンジニアとして開発中のプログラムを書くなど、実際の現場に近いかたちで、業務を体験できる内容です。

メガベンチャー企業では、内定者の大半をインターン参加者から採用する傾向にあるので、メガベンチャーを志望する学生は早いうちから応募しておくことが賢明です。

(2)成長中ベンチャー企業の長期インターン

成長中のベンチャー企業とは、先ほど述べたメガベンチャーほど大規模ではない成長中のベンチャー企業と定義します。例えば、会計ソフトのFreeeや、採用マッチングを行っているWantedlyなどが当てはまるでしょう。

成長中ベンチャー企業の長期インターンでは、社員と一緒になって現場で働くことが求められます。

例えば、会社の営業担当として挨拶し、営業先に社員と同行したり、分析ツール等を使って分析資料を作成し、クライアントに提出するなど、実際の業務に関われることが、メガベンチャー企業のインターンと最も異なる部分です。

実際のビジネスの現場に立つことで、社会の厳しさや仕事の楽しさを経験でき、成長している企業のスピード感も体験することもできます。

ただし、ベンチャー企業からは実際の戦力を求めていることから、選考の難易度も比較的高いため、十分な準備をしてインターンの選考に臨むことが必要です。

(3)スタートアップ企業の長期インターン

ここでは、創業から間もなく、まだ名も知られていないような数名規模の企業をスタートアップ企業と定義します。

スタートアップ企業の長期インターンでは、実際の社員として活躍することが求められます。

スタートアップ企業の場合、社員は数名もしくは社長のみという企業も多く、インターン生も会社の中心となって働くことになります。

環境や制度が整備されていない分、大変な部分は多いものの、経営者の一番近くで仕事ができるのは、スタートアップ企業にしかない魅力だといえます。

2.長期インターンのメリットとは?


長期インターンでは、実際の業務に近い形で働くことができるので、仕事のイメージがしやすくなり、企業研究としては最も具体的に知ることができます。また、内定獲得においても有利に働くことも多いです。では長期インターンのメリットについて詳しく見ていきましょう。

(1)具体的な企業研究が行える

企業研究といえば本やインターネットでの情報収集が思い浮かぶかと思います。もちろん文字から情報を得ることは大切なことですが、ネットに公開されている情報はあくまでも表面的な情報に過ぎません。

自分がその業界の仕事に向いているかどうか、社員とうまくやっていけるかどうかなど、本当に大切な情報は働き始めて実際に社員と交流したり、会社に向かわなければ分からないものです。

長期インターンでは、実際の業務を体験したり、社員と話をする中で自分の業務との適性や会社との適性を知る良い機会になります。

(2)学歴で不利な学生にとって内定獲得のチャンス

最近では、一時期に比べて明らかな学歴フィルターをかける企業は少なくなりましたが、一部の人気企業では、選考の効率化のため一定学歴で判断しているのも事実です。

学歴で不利な学生にとって、長期インターンはアピールポイントを増やすチャンスです。なぜなら、長期インターンでの経験は最も社会人に近いビジネス経験であり、入社して活躍する可能性が高いと考えられるからです。

志望企業の内定大学実績が自分の学歴よりも上だった場合は、長期インターンシップの成果を面接やESでアピールする方法が非常に有効だといえます。

(3)内定をもらえる可能性がある

長期インターンでは、インターン先の企業から評価が高く、相性も合えば、そのまま内定をもらえるケースも多々あります。

企業側も長期でインターンを募集する目的としてミスマッチを防ぎたいというものがあるため、初めて面接に来た学生よりも、インターンによって性格や仕事に対する姿勢を知っている学生の方が採用しやすいためです。

またインターンで経験がある学生であれば、入社後にイチから教える必要もなく、会社から見ても即戦力として計算できる優秀な人材となります。

特に、先ほど挙げた3種類のベンチャー企業では、内定直結型のインターンを多く実施しているので、志望企業が実施している場合は内定獲得を目的に参加すると良いでしょう。

3.長期インターンと短期インターンの違いとは?


インターンには大きく分けて1日~1ヶ月程度の「短期インターン」と、1ヶ月以上の「長期インターン」があります。それぞれ期間が違うだけでなく、目的や内容が変わってきます。ここでは、「内容」「給与」の違いについて説明します。

(1)インターン内容の違い

そもそも長期インターンと短期インターンとでは、企業側が募集を行う目的が異なります。

長期インターンを募集する目的は先程説明したとおり、「企業が戦力として学生を活かしたい」と考えているからです。

一方、短期インターンを募集する目的は、「企業の採用活動の一環」であることが多いです。

従って、インターンの内容も「実務型」と「セミナー・ディスカッション形式」といったように変わってきます。

志望企業であれば長期・短期問わず参加すべきですが、志望企業でない場合は、自分の目的に合わせて適切なインターンを選ぶと良いでしょう。

(2)給与の有無の違い

長期インターンの場合は、実際の業務に携わるという面から給料を支払う会社がほとんどです。

しかし一方で短期インターンではいわゆる企業説明会に近い形式になるので、当然給与は支払われません。

例外として、一部の企業では短期インターンであってもコンペ形式で表彰されると報酬としてお金がもらえるインターンも一部存在します。

4.長期インターン選びで気をつけたいこと


長期インターンは、一度始めると少なくとも数ヶ月間は働くことになります。一部の企業ではバイト同様の業務をインターンの名目で無給で行わせたという事例もあるので、貴重な学生期間をムダにしないように、信頼できる長期インターン先を探しましょう。

また、インターン先の企業に迷惑を掛けないためにも授業と両立できるよう可能な範囲でスケジュールを立てて臨みましょう。

(1)長期インターンと学校生活を両立する

長期インターンでは、少なくとも数ヶ月間は働くことになるほか、出勤時以外にも、任された仕事に関して責任を持つことが求められます。

そのため授業やサークル、他のバイトとのバランスを考慮して応募しなければ、授業に出られなくなったり、インターンの仕事をきちんとこなせなくなってしまいます。

大学や普段の生活のためにも、あらかじめ可能な範囲でスケジュールを伝え、学生生活と両立できるバランスを保ちましょう。

(2)ブラックインターンに注意する

インターンが一般化してきたことで、インターンの仕組みを悪用する企業が一部存在することも事実です。

俗にいう「ブラックインターン」ですが、過去には飲食店でバイト同様の業務をインターンの名目で無給で行わせた事例もありますので、法外な対応をされないかどうか注意が必要です。

誤ってブラックインターンを選んでしまわないためにできることは、事前にインターネットで評判を調べたり、友人に聞いてみることです。

また実際に働き始めてからブラックインターンに気づいた場合には、友人や大学のキャリアセンターに相談するようにしましょう。

(3)明確な目的や目標が持てる長期インターンに応募する

ここまでインターンシップが一般的になったことで、特に目的のない就活生もインターンに応募することが増えてきているようです。

しかし、あくまでもインターンシップは、「仕事を体験したい」「会社についてもっと詳しく知りたい」といった目的があって成立するものです。

周りの空気に飲まれるがまま、応募しても得られるものは多くないでしょう。

せっかくの企業内部を知れるチャンスなので、長期インターンに参加する際は目的・問題意識を持って積極的な姿勢で取り組みましょう。

5.実際にどうやって長期インターンを見つければよい?

では、具体的にはどうやって長期インターンを見つければ良いのでしょうか。ここでは、実際の長期インターンの探し方について説明していきます。

(1)インターン情報サイト

長期インターンの情報が最も充実しているのは、インターンに特化した情報サイトです。例えば、キャリアバイトやJEEK(ジーク)といったWebサイトがその代表として挙げられます。

これらのインターンサイトではインターン募集に特化した企業が掲載されています。さらには、業種や職種、勤務地といった条件でも好みの会社を探すことができます。

例えば、東京に住んでいる学生で、広告業界のマーケティングに興味を持っているなら、それらの条件を絞り込むことで簡単に応募先を検索することができます。

これらのインターン情報サイトの特徴は、先ほど述べたベンチャー系企業の長期インターンが充実していることです。もちろん大手企業のインターンも掲載されていますが、多くの募集はサマーインターンではなく通年で募集している長期インターンとなっています。

(2)就活サイト

最近では大手の就活サイトでもインターン情報に力を入れています。

例えば、マイナビやリクナビでも就職活動の本採用選考が始まる前の時期では、インターンシップ情報を検索、応募できるようになっています。

これら大手の就活サイトのインターン情報の特徴は、大手企業、人気企業のサマーインターンなどの情報が充実していることです。

つまり2年生の段階から早めに長期インターンで力を付けたいと考えている学生さんや、サマーインターン前に経験を積みたいと考えている方にはあまり向かない情報かも知れません。

(3)企業の採用ページ

もしも志望する業界や企業がハッキリと決まっているならば、直接企業のホームページを見て応募してみることも良いでしょう。

現在多くの企業では、就活の本選考前にインターンを充実させる傾向が強まっています。企業の採用ページからインターンに応募する学生は、その企業への意欲が高いと考えられますので、企業側も採用ページからの応募に対しては好意的な見方をする可能性もあります。

6.長期インターンで身に付くスキル・能力


長期インターンで身に付くスキルや能力は具体的には何なのでしょうか?先ほど述べた通り、高学歴ではない学生にとっては長期インターンで実力勝負することも非常に有効です。その際に身に付くスキルや能力についても詳しく解説していきます。

(1)礼儀・マナー

当然のことながら長期インターンを通して企業で働くことで、ビジネスマンとしての礼儀やマナーが身に付きます。

インターンを経験していない学生は、就活前にセミナー等でマナーを丸暗記するのに対して、長期インターンでは実際に働くことで礼儀やマナーを体で覚えていきます。

つまり想定外のアクシデントの時や、とっさの時においても、長期インターン経験者は礼儀やマナーにおいて社会人と同等の対応ができるようになるのです。

(2)ビジネス思考力

ビジネス思考力とは、頭の良さとはさほど関係ありません。社会人と学生の大きな違いは、ビジネスとしての思考力の有無です。

「お金を稼ぐ」という意識を持たなくても良い学生さんにとってはあまり実感が湧かないと思いますが、当然ながら社会人、ビジネスマンにはお金を稼ぐ意識が求められます。

ビジネス思考力は、自分の行動がどのように会社の売上に貢献しているか、という意識であり、それを形にしようとする考え方です。

その意味で長期インターン経験者は、自分の行動や成果がどのように会社の売上に繋がっているかを日々感じながら成長していくため、自然とこのような意識が身に付くようになり、採用本選考の自己PRや志望動機でも的確なアピールをできるようになります。

7.まとめ

ここまで、長期インターンについて様々な視点から説明してきました。

長期インターンは、基本的にベンチャー企業で実施されることが多いですが、その内容はベンチャー企業の中でも規模によって若干異なります。

規模が大きくなるほど、現場から離れた内容になり、スタートアップ企業など、規模が小さいほど現場での活躍が求められる内容になります。

逆に、内定直結型であることや、何かしらの成長の機会が得られるという面では全ての長期インターンで共通していることです。

長期インターンが就活に役立つことは言うまでもないことですが、その経験をどこまで活かせるかは本人の意思次第です。

ぜひ有意義な長期インターンが経験できることを祈っています!

                     

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